2012年2月19日(日) 【手も足も出ないので、星を見ている】 職場の先輩が倒れたと、上司から連絡があった。 いつも、にこやかで優しい67歳の大先輩。 くも膜下出血で倒れたらしい。 「ICUにいるから。面会出来るそうだから。」 電話口の上司の声が、少し強ばっていたように聞こえたのは気のせいだろうか。 早くしないともう会えなくなるよ、と言われているような気分になったのは気のせいだろうか。 今日は、じいちゃんを亡くして一人になったばあちゃんに、じいちゃんが大好物だった親子丼を作る日。 じいちゃんに、手作りの親子丼を自慢する日。 認知症進行中のカワイイばあちゃんの話を、百万回聞く日。 面会に行きたいけど、 私は、ばあちゃんの「ちなはええ人出来たかい?」という問いに、「出来たよ」と、百万回答えないといけない。 忘れずにガスの元栓を閉めないといけない。 食器をきれいに洗わないといけない。 写真の中でじいちゃんに抱かれている子供とじいちゃんの続柄を説明しないといけない。 母のイライラを緩和させないといけない。 あれもしないといけない。 これもしないといけない。 なんにもしたくない。 なんにも考えたくない。 「今、電話して大丈夫?」 彼からメールだ。 待ってましたと言わんばかりに、外へ飛び出した。 今夜も冷え込みそうだ。 星がとてもきれいだ。 私はどこへ行くんだ。 そもそもどこから来たんだ。 どんな顔をして面会すればいい。 なんて言えば伝わる。 そんな事を心の隅っこで考えながら、2、3分話をした後、親子丼臭い部屋へ戻った。 「あら、ちな来てたのかい」 そんな表情で、ばあちゃんがニッコリ笑う。 ちくしょう。 ちくしょう。 [▽追記] [更新通知] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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