日記

2019年10月13日(日)
【闇を知らない人間は、光を説明出来ない】

バセドウ病治療に疲れてしまったのか、今度は肺炎を患ってしまって、心も体も不調が続いています。


来月頭に予定していた英祐さんとのライブは、大事を取りお断りをさせて頂きました。


嫌いな奴が主催のライブは何度か断った事がありますが、そうでないライブを断ったのは初めてでした。



「絶好調になったら、また、よろしくお願いします。」


1日目にお世話になる予定だったスギタさんも、2日目にお世話になる予定だったタケイさんも、2日間お世話になる予定だった英祐さんも、「元気になったら、またやろう」と、優しい言葉を掛けてくれて、落ち込んだ心を救ってくれました。



今日は、咳と鼻水まみれの体を乗せて、TSUTAYAへ車を走らせました。


どうしても聴きたい新譜を目指しました。



最近はほとんどギターを弾いていなくて、言葉もメロディも全く浮かんで来なくて、ついにこの時が来たのかと、それならばしっかりと真っ正面から受け止めなければいけないと、悟りを開きまくった僧侶のような姿勢で「この時」という奴を待っていました。


もしもそいつがやって来たら、そっと肩を叩いた後、温かいお茶を煎れてやって、ここへ辿り着くまでの話などを聞いてやろうと思っていました。


目当ての新譜を抱え、世界最速で会計を済ませ、車に飛び乗るイメージで普通に乗り込み、新譜を袋から取り出し、カーステに挿入し、

まだ再生されていない内から、それを聴き終えた頃の自分を想像し、ワクワクしました。



音楽から干されかけていたはずの私の心に、音楽を干しかけていたはずの私の心に、あの人の歌声はすーっと染み込んでいきました。



家に帰り、缶チューハイをちびちびと舐めながらギターを弾くと、歌が訪ねて来てくれました。



「よぉ。まだ生きてたか。」と言われたので、



「ついさっき生き返ったよ。」と言ってやりました。




3曲目の「ON THE ROAD」からなかなか前に進めずにいる私を、保護猫から飼い猫へと出世した「ぐら」が、ずっと見つめています。






音楽家に定年はないんだ。



もしも、定年があるとすれば、



それは、



心から音楽が消えた時。


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