1/3ページ目 待機組となったクロノ、マール、ルッカ、エイラが各々にくつろいでいた。そんな時。 「そういえばどの時代もお正月って同じ時期よね?何でかしら…」 不意に、ルッカがぽつりと呟いた。まわりの者が興味を示し、寄って来る。 「正月?…ああ、明日…っていうかもうすぐだよな」 明日は確か、現代でいう“正月”だ。しかし他の時代でも明日が正月となっている事は知らなかった。それはマールも同じな様で、指を口に当てて思案している。 「現代と中世は良いにしても、原始とか未来は暦が違うのに…なんでだろ?」 「きっと時間軸のズレが一定で進んでるのよ。…あ、でもそれだと暦が一緒じゃないから…」 疑問符を頭上に描いている二人を余所に、エイラが突然口を挟んだ。 「正月?…みな、肉食う、宴か?アレ、楽しい!」 「また宴?前行った時もやってたよな?」 つい先日原始に行った時も宴と称して一晩中騒いだものだった。半ば呆れてクロノが言うが、エイラは気にも止めない。 「イオカ、宴多い。気が向いたら、騒ぐ、踊る、あと――酒飲む!」 「…ほどほどにしとけよ、エイラ」 エイラは酒を飲むが、いつもその後が問題だ。酔い潰れた挙げ句二日酔いになり戦闘不能状態になるのがオチなのだ。 「ねぇ、クロノはどんな風にお正月過ごしてたの?ジナさんお手製のお節とか食べてた?」 ルッカはまだ何やらぶつぶつと呟いていたが、考える事を放棄様子でマールが問い掛けてきた。 …お正月、か…。 クロノの脳裏に色鮮やかに重箱に詰められたお節やら、熱々の餅やらが浮かんできた。ごくりと唾を飲み込む。 今年くらいは帰ろうかな…などと思ったが、マールとルッカが今まで帰省を渋っていたのを思い出して断念する。 流石に自分だけ帰る、などとは言い出せなかった。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |