1/5ページ目 今日もリーネの鐘が鳴っている…。 まるでこれから起こる事を警告するかのように。 「クロノ…」 「クロノ」 「クロノったら!」 ジナの声と響くリーネの鐘で目が覚めた。 「ん…」 眠い…。 ごろりと寝返りをうち向こうを向くとジナの声が飛んできた。 「いつまで寝てるの?いいかげん起きなさい!」 朝の光が部屋の中に入ってくる。 どうやらジナがカーテンを開けたようだ。 「ああ、リーネの鐘があんなに気持ちよさそうに歌ってる」 それは分かってるけど…眠いんだって。 「どうせ夕べ興奮して眠れなかったんでしょう?」 まさにその通り。 あれ?何で俺寝付けなかったんだっけ? 「ま、建国千年祭のお祭りだから無理ないけど……」 …そうだった。 「あんまり調子にのってハシャぎすぎるんじゃないわよ!さ、いいかげん起きなさい!」 さっきと同じ台詞だ。 仕方ない…起きるか…。 「ふわぁ〜あ…」 眠気覚ましにガッツポーズを2回してから勢いよく階段を駆け下りる。 「おっとゴメンよ!」 階段でねっころがっていたネコを踏みつけそうになって焦った。 階段を下りるとジナが呆れたようにため息をついた。 「やっと起きたのね。そうそう、あの、幼馴染の発明好きな子……。アラ、ド忘れしちゃったわ。なんて言ったっけあの子?」 「ああ、ルッカの事?」 「そう、ルッカ!ルッカの発明、見に行くんでしょ?あんまり遅くならないようにね。さ、行ってらっしゃい」 そのまま家事に戻ろうとするジナに声をかける。 「ねえ母さん」 「なぁに?」 手を伸ばして二カッと笑う。 ああ、とジナが思い出したようにエプロンのポケットを探る。 「はい、お小遣い。お祭り楽しんでらっしゃい」 「これを忘れてもらっちゃあ困るよ。じゃ、行って来ます!」 小銭を握り締めてクロノは家を飛び出した。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |