1/4ページ目 まさか、あ奴等が現れるとは…。 赤い髪の少年達。 彼等は必ず我が計画の邪魔になる。 何としても、追い出さなくては。 奴らの姿をエンハーサで見つけた俺は直ぐに女王に進言した。 『計画を邪魔する者が間もなく現れる』 と。 そして俺の思い通り、奴等を古代から消す事に成功した。 何の問題も無い。 …ただ、一つだけ。 「何故、あの方達をタイムゲートの中に…!?その上封印までっ」 「…奴等は、私達にとって害を成す存在だったのです」 「いいえ、そんな事ありませんわ!彼等はボッシュを助ける唯一の希望だったのよ…!」 「…」 ボッシュを監禁しろと言ったのは俺だとは、言えなかった。 「…はっきりと言いましょう。あ奴等は此処に居てはいけないのですよ。なにしろ違う時間軸の人間なのですから」 あくまでも淡々と言ってのける。 内心の動揺は押し隠して。 ふと、サラが蒼い双眸で俺の瞳を覗き込んだ。 何かを見定めようとしているかのようにすっと目が細まった。 …確かそれは、嘘をついているかどうか確かめる時のサラの癖――― …見るな。 俺は変わりすぎた。 「…では貴方はこの時間軸の人間なのですか?」 「―っ」 言葉に詰まった。 …大体、今や人間ですらないというのに。 「私は…この世界の住人でした。…それはもう気の遠くなる程昔ですが。その世界は今、存在して居ません」 「?」 サラが怪訝な顔をする。 そう、そうやって踏み込まなければ良い。 踏み込まれれば、解ってしまう。 この心の髄まで闇に染まった俺の魂を。 「…と、とにかく。私を脅してまで…っ!」 サラが激昂した。 「…」 すっ、とサラから目を背け、静かに呟いた。 「…だが、私はやり遂げねばならない。たとえ…何を失っても。そして―――」 そして。 変えなければならない。 忌まわしき過去と未来を。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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